「告白・・・すんの?」
トウカ マエ。
「・・・うん、だってほら!もうすぐあの人の誕生日、だから。」
「・・・そ、そっかー。まぁ、がんばりなよ、。」
まただ。
また、一線が引かれた。
あたしと、この子の間に。
「なぁ、何の話?」
「ノリック?」
「なんやー、女二人で辛気臭い顔しとんやなぁ。」
「・・・だ、だって。ねぇ?」
「まぁ、えぇわ。せや!あと10日で僕の誕生日やから、しっかり祝ってや!」
知ってるよ、あと10日って事も、14歳になることも。
だって・・・好きだもん。
カウントダウンが始まった。
あたしの中で一人きりのカウントダウン。
ノリックに告白する日、ノリックの誕生日。
幸せな一日になりますように。
「・・・。」
「どうしたの?。」
「緊張するよ・・・。」
ノリックの誕生日。
あたしの中のカウントは0になっていた。
「告白で緊張しない子はいないよ。あたしだって・・・緊張したもん。」
「え、告白したの?」
「・・・あ、う、うん。まぁね。」
「いつ!?」
「ちょっと前だよ。10日くらい前。」
「付き合ってるの・・・?」
「・・・うん。」
「そっか、よかったね。!」
は嬉しそうにしてくれなかった。
そうやってまた、はあたしとの間に一線を引くんだね。
どうしてかなぁ?
いつからかなぁ?
と隠し事をなくして話せなくなったの・・・。
「ノリック・・・。」
誰も居ない放課後、夕陽差し込む教室。
ガタガタに歪んで並べられた机、椅子。
いつもと同じ場所のはずなのに、・・・2人だから?
「なんや、ちゃん。どないしたん?」
「た、誕生日おめでと、ノリック。」
「あ、覚えててくれたんや!おおきにな。」
「それでね、・・・一つ、言いたい事が、あります。」
「えぇよ。何?」
「・・・あたし、ノリックが好き。」
「あ・・・え、えと・・・ごめん。」
「・・・な、何で?」
「まだ言うてへんのんか。ちゃん、ちょっとだけ僕の話聞いててな。」
僕・・・10日前から、彼女出来てん。
たぶん、ずっと言うてへんかったから知らんかったと思うんやけど・・・。
僕な、と付き合っててん。
10日前、放課後に告白されて・・・。
僕かてが好きやったさかい、嬉かって・・・。
ちゃんの事、聞かされた。
はずっとちゃんの応援出来へんで、悩んどった。
・・・ちゃんごめん。
僕、やっぱりが好きやねん。
「・・・あ、ははっ、そ、そっか。あたしだけだったんだ・・・」
一人で舞い上がってた。
・・・ノリックを好きだって。
告白すればきっとうまく行くって。
勝手に自惚れてた。
「ごめんね、ノリック。ありがと・・・あたし、かえるね。」
教室を飛び出した。
後ろは、振り向かない。
ノリックの声がした。
『待ってや』って叫んでた。
待てないよ、追いかけてこないでね?
ノリックが好きなのは、あたしじゃないんだから。
・・・でしょ?
あたし一人が蚊帳の外だったんだね?
どうして教えてくれなかったの?
きっと今、に会ったら全部押し付けて、全部聞いちゃう。
は答えられないね。
それでも、上辺だけの言葉で応援されてた事より・・・
ノリックに『ごめん』って振られた事より・・・
何より、にそうやって隠されてた事が一番辛かった。
きっとあたしが・・・あたしの気持ちでが苦しんでいた事がわかる日まで、
もうちょっとだけ・・・待ってて?
あたしがきっと二人が一緒にいる姿を見つけても、笑っていられるように・・・。
がんばるから。